概略

筑波大学システム情報系 教授.1975年 静岡県生まれ.2004年, 東京大学大学院工学系研究科博士課程修了. 博士(工学). 理化学研究所研究員を経て2005年より筑波大学に勤務. 主な研究テーマは形状モデリング,計算幾何学,計算折紙,デジタルファブリケーションなど.日本折紙学会評議員,日本図学会,情報処理学会など正会員.主な著書に「ふしぎな 球体・立体折紙(二見書房)」「立体折り紙アート(日本評論社)」などがある.

職歴

  • 2015年4月 国立大学法人 筑波大学 大学院 システム情報系 情報工学域 教授
  • 2011年10月 国立大学法人 筑波大学 大学院 システム情報系 情報工学域 准教授
  • 2009年6月 国立大学法人 筑波大学 大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻 准教授
  • 2005年4月 国立大学法人 筑波大学 大学院 システム情報工学研究科 コンピュータサイエンス専攻 講師
  • 2004年4月〜2005年3月 独立行政法人 理化学研究所 製品機能シミュレーションチーム 基礎科学特別研究員
  • 2000年9月〜2001年2月 ヤフー株式会社 会社員
  • 2000年4月〜2000年8月 ピー・アイ・エム株式会社 会社員

併任

  • 2016年8月1日〜2018年7月31日 内閣府 政策統括官(科学技術・イノベーション担当)付 上席科学技術政策フェロー(非常勤)
  • 2016年4月1日〜2018年3月31日 北陸先端科学技術大学院大学 教育連携客員教授
  • 2010年4月〜2014年4月 科学技術振興機構 ERATO 五十嵐デザインインタフェースプロジェクト 生活デザイングループ グループリーダー
  • 2007年10月〜2015年3月 東京大学 非常勤講師 図形科学I 担当
  • 2007年10月5日〜2008年3月31日 埼玉県産業技術総合センター 客員研究員
  • 2006年10月〜2010年3月 科学技術振興機構 さきがけ研究員
  • 2005年6月〜2007年3月 独立行政法人理化学研究所 生体力学シミュレーション特別ユニット 客員研究員
  • 2005年8月〜 多摩ソフトウエア 技術アドバイザ
  • 2004年9月〜2005年3月 国立大学法人 お茶の水女子大学 工学部 非常勤講師

学歴

  • 2004年3月 東京大学 大学院 工学系研究科 精密機械工学専攻 博士課程 修了
  • 2003年4月 東京大学 大学院 工学系研究科 精密機械工学専攻 転専攻
  • 2000年4月 東京大学 大学院 工学系研究科 情報工学専攻 博士課程 入学
  • 2000年3月 東京大学 大学院 工学系研究科 情報工学専攻 修士課程 修了
  • 1998年4月 東京大学 大学院 工学系研究科 情報工学専攻 修士課程 入学
  • 1998年3月 東京大学 工学部 精密機械工学科 卒業
  • 1996年4月 東京大学 精密機械工学科 進学
  • 1994年4月 東京大学 理科一類 入学
  • 1994年3月 静岡県立富士高等学校 卒業

学位論文

  • "計算機による立体紙模型の設計支援に関する研究" 2003年度 東京大学大学院工学系研究科 精密機械工学専攻 博士論文 PDF(10.3MB)
  • "意匠設計支援のための3次元スケッチに関する研究" 1999年度 東京大学大学院工学系研究科 情報工学専攻 修士論文 PDF(2.0MB)
  • "3次元形状モーフィングに基づく三角形メッシュの融合演算"1997年度 東京大学工学部精密機械工学科 卒業論文

これまでの取り組みなど(2015年末執筆)


折紙創作・研究

2006年に科学技術振興機構の戦略的創造研究推進事業(さきがけタイプ)にて、折紙研究の提案が採択されたことをきっかけに、計算機を用いた折紙の研究に本格的に着手することになりました。折紙の展開図の作図を支援するとともに、折りたたみ可能性の判定および折りたたみ後の形状の算出を行うソフトウェアORIPAを開発し、多くの折り紙関係者の注目を集めました。また2009年には、立体的かつ曲線での折りを持つ、従来とは大きく異なる造形の折紙設計ソフトウェアの開発を行ったことをきっかけに、折り紙以外の分野からも多くの注目を集めることになりました。このソフトウェアを用いて作成した折紙群が世界に知られるファッションデザイナ三宅一生の目に留まり、2010年にはISSEY MIYAKEブランドの新シリーズとなる132 5の立ち上げに関わることができました。ISSEY MIYAKEとの共働は、折紙の可能性を国内外に認知されるきっかけとなりました。

その後も継続して各種の折紙設計ソフトウェアの研究開発を行い、バリエーション豊かな作品群を生み出してきました。2010年に六本木の21_21での作品展示を行い、続く2011年にオーストリアでのアルス・エレクトロニカでの展示を行うなど、このころから各地で作品展示を行う機会を得ることができるようになりました。従来の折り紙の概念に縛られない新しい造形は、特に折紙コミュニティに大きな刺激を与えることとなり、各地での折紙イベントにゲストとして招待されることになりました。2012年にスイスのバーゼルおよびチューリッヒで行ったワークショップを始めとし、2014年にドイツ、2015年にイスラエル、2016年にイタリアにて、それぞれ折紙イベントでの講演やワークショップを行わせていただきました。

この間、平均して1年に10数件の講演をこなし、またNHKのすイエんさーに2回登場する機会を得るなど、TV番組や雑誌など各種メディアに多く取り上げていただきました。

CG研究

映像を作るためのCG研究ではなく、CG技術を身近なモノづくりにつなげようとする、デジタルファブリケーションの先駆けとなる取り組みを行ってきました。2004年に発表した「Making Papercraft Toys from Meshes using Strip-based Approximate Unfolding」という論文は、CG用に作られた3次元メッシュモデルから紙模型を作るという研究をまとめたものであり、これがCG界のトップカンファレンスであるSIGGRAPHに採択されたことが、大きなインパクトを持って受け入れられました。現在は、SIGGRAPH に fabrication (ものづくり)というセッションができるほどに、この「身近なものづくり」が一般的な研究テーマとして認められるようになっており、その時代を拓いた研究であると自負しています。

2007年から始まった、科学技術振興機構のERATO型研究プロジェクトである「五十嵐デザインインタフェースプロジェクト」には、グループリーダーとして関わり、統括の東京大学五十嵐教授とともに、国内外の優れた研究者と共同して、「身近なものづくり」を支援するための研究に取り組んできました。物理シミュレーションと形状設計インタフェースを組み合わせた、対話的なモデリングツールの開発を主たるテーマとし、5年間のプロジェクト期間中に、多数の成果を挙げてきました。これまでの取り組みは、国内で活躍する情報学の研究者に与えられる「マイクロソフトリサーチ日本情報学研究賞」の受賞(2012年)に結びつきました。この賞は、毎年2名程度の研究者のみが受賞できる、名誉ある賞です。

図学

幾何学および作図技法などに興味を持ち、大学院に在籍していたころから日本図学会の会員として、多くの研究発表をしてきました。継続的な図学に関する研究の取り組みは、2007年に第2回 日本図学会 論文賞と日本図学会 学会賞をダブル受賞する快挙に結びつきました。その後も、継続的に研究活動を行い、とくに2012年から2013年の間には、日本図学会学会誌で「図学と折り紙」という記事の連載(全6回)を行いました。

東京大学の教養課程における図学教育にも関わり、2007年からの計8年間、図形科学Iの科目を非常勤講師として担当し、図法幾何に関する教育に携わってきました。

ソフトウェア開発

小学1年のころに父親にPC8001を買い与えられたのをきっかけに、子どものころからプログラミングに強い関心をもってきました。小学生時代は、BASICによる簡単なゲーム作成が主な対象でしたが、ディスプレイに綺麗な図形が描けることに楽しさを感じていました。大学に入ってから、PASCAL、C言語を学び、その当時世の中にでたばかりであったJavaを独学し、様々なAppletを作ってはインターネット上で情報を発信していました。その後、本格的なWindowsアプリケーションを開発するために、Visual Studio の使い方とMFC、C++を習得しました。市販ソフトウェアであるペパクラデザイナーを独りで開発した実績があります。大学を1年間休学して働いたベンチャーでは、Webサーバーの運営や、PHP, MySQL, PostgreSQL などを学びました。また、大学に着任後は、Eclipseを用いたJavaの開発を教えるようになり、Javaに関する書籍をこれまでに複数冊出版しています。