三谷 純 mitani@cs.tsukuba.ac.jp ( 内線2333, 総合B棟906 )
春学期
平成26年度 第1回目(4月18日 4限)は 3C315 で行います。
3次元形状は、コンピュータグラフィックスでの画像生成に一般に使われている。3次元形状はコンピュータ内でどのように表現されているのだろうか。ここでは、自分の好きな3次元形状や幾何学的な基本形状を3次元スキャナでデータを取得し、そのデータ量を削減する手法を学び実装することで3次元形状データの扱い方を学ぼう。
本課題は以下の4つのサブ課題から構成される。
(1) 3次元スキャナによる立体形状の測定
3次元スキャナを操作して、立体形状の形状データを取得する。この原理は三角測量と同じであり、赤色のレーザー光を対象物体に当て、そのスポット点を別の角度からカメラで撮影する。これを通して、データ測定の実際の手法やコツを学ぶ。
・一般の3次元形状の測定
身近な物品の形状を、3次元スキャナで測定することにより形状データを得る。
・幾何学的な形状の測定
石膏で作られた、球、円筒、円錐(いずれも2次曲面/平面で構成される)を測定して形状データを得る。
(2) 3次元形状表示用アプリケーションの作成
測定によって得られたデータ(OBJ形式)を読み込み、3次元形状を画面に表示するアプリケーションの開発を行う。マウス操作で視点を変更でき、ズームイン・アウトと言った基本的な操作のほかに、データ欠損による穴あき箇所を強調表示するなどの機能の作りこみを行う。
(3) 一般形状の3次元データ量の削減
測定データは通常、そのままではデータ量(座標値情報)が大きく、その後の処理が重くなる。そこで、形状が大きく変化しないような範囲でデータ量の削減を行う。このとき形状の特徴をできるだけ保つことが望ましい。この一手法について学び、プログラムを実装する。
(4)幾何学的な形状データからの形状パラメータの抽出
球、円筒、円錐等の幾何学的な形状は、半径や高さ、頂角等の数個の形状パラメータで表現できる。従って、測定されたこれらの形状データから形状パラメータを抽出できれば、いつでも形状を再現表示することが可能となる。そこで、パラメータの抽出を試みる。
コンピュータグラフィックス基礎(2年生; 秋学期)